実家の片づけで悩んでいます。 私には、65歳の母がいます。 母は、昔からモノを捨てられず部屋に溜め込む人でした。 最近になってからは、さらに捨てることが難しくなり、部屋にはモノが溢れて 歩くスペースがありません。 母とは別々で暮らしているため、週1回のペースで部屋を片づけに行きますが、 キレイにしても、1週間後には散らかった状態に戻ってしまいます。 そのままにしておくと、玄関の外にまでモノが溢れてしまい、近所の人に迷惑をかけてしまうため、黙っているわけにもいきません。 正直なところ、今では実家に帰るのがストレスになっています。
この度はお問合わせいただき、ありがとうございます。
週に1回のペースで、お母さんの部屋を片づけられてるんですね。
親との片づけで、悩みを抱えている方は多くいらっしゃいます。
昔は、モノによって豊かさを感じた時代だったことも、原因の一つかもしれません。
今のように、何でもモノが手に入るような時代ではなかったからです。
これまで、ご家族から相談を受けて片づけをしてきましたが、本人に片づける気持ちがなければ、変わることはありませんでした。
捨てることに不満を抱いたり、怒ったりしてしまう人もいるからです。
そこで、伝え方を意識してみてください。
ポイントは2つあります。
1つ目は、「質問するように話しかけること」です。
このように質問することで、自分自身で考えるようになります。
2つ目は、「お母さんの立場になって進めること」です。
片づけは、体力と気力が必要なので、年齢を重ねるほど面倒になってしまいがちです。
そこで、時間を決めて進めてみましょう。
<ポイント>
・質問するように話しかける
・お母さんの立場になって進める
片づけられないご家族に悩まれている方に、必ずお伝えしていることがあります。
それは、たとえ家族でも、力になれることには限界があるということです。
「今では実家に帰ることがストレス」とお話をされていましたので、「片づけられるように変えないといけない」
と、負担になっている状況だと思います。
しかし、イライラして実家に帰っても逆効果です。
まずは、お母さんのために、週1回ペースで、実家の片づけをしている自分を認めてあげてください。
その上で、「私の力で片づけさせるのは難しいけど、助けになることはできる」
と考えれば、気持ちに余裕ができると思います。
モノを溜め込む人は、「恐怖心」という心理状態が隠れていることがあります。 例えば、 ・捨てたら生活に困るかもしれない ・モノを捨てたら思い出もなくなってしまいそう どれだけ「片づけて」とお願いしても、本人の「恐怖心」が解消されない限りは、捨てるのは難しいです。
今の生活に不安な人とお話をしていると、楽しかった頃の過去と比べていることが多いです。
つまり、「楽しかった過去」に依存しているため、今の生活を良くしていこうという考えにならず、ゴミ部屋の中で暮らしている人もいます。
また、将来の不安を考えすぎている人も、「恐怖心」からモノを捨てられない傾向があります。
「モノを捨てようとすると不安になる」という悩みを解決したい人は、考え方を変えていく必要があります。
ご依頼いただくお客様には、
「思い出のモノを抱え過ぎるほど不安になりますよ」とお伝えしています。
理由は、思い出を抱えるほど、失うことが怖くなってしまうからです。
子供が、外で楽しく遊んでいる姿をイメージしてみてください。
なぜ、子供が無邪気に楽しめているかというと、過去の思い出も将来の不安も考えず、「今を楽しんでいるから」です。
それが大人になっていくと、過去の思い出が多くなり、将来の不安も抱きやすくなります。
もちろん、好き勝手に生活はできませんが、「知ることの楽しみ」は、大人が子供から学ぶものだと思います。
「恐怖心」を取り除くことが、モノを捨てられることにも繫がってきます。